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事務所だより2009年7月号

季節の画像初夏の候、ますますご繁栄の事とお喜び申し上げます。
いつもお世話になり、誠にありがとうございます。
梅雨明けが待たれる今日このごろですが、 梅雨の晴れ間にのぞく青空に夏らしさを感じます。

それでは、今月の事務所だよりをお届けします。


=-=-=-=-= 目次 =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
◆ 平成21年7月の税務
◆ マスクは医療費控除使えるの? −治療ならば可能性も
◆ 《コラム》やる気の中小企業に朗報!!
◆ キャッシュ・フロ−計算書について-その1-
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平成21年7月の税務

7月10日
 ●6月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付

7月15日
 ●所得税の予定納税額の減額申請

7月31日
 ●5月決算法人の確定申告
   <法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
 ●所得税の予定納税額の納付(第1期分)
 ●2月、5月、8月、11月決算法人の3月ごとの期間短縮に係る確定申告
   <消費税・地方消費税>
 ●法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告
   <消費税・地方消費税>
 ●11月決算法人の中間申告
   <法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>(半期分)
 ●消費税の年税額が400万円超の2月、8月、11月決算法人の3月ごとの中間申告
   <消費税・地方消費税>
 ●消費税の年税額が4,800万円超の4月、5月決算法人を除く法人・個人事業者の 1月ごとの中間申告
  (3月決算法人は2ヶ月分)  <消費税・地方消費税>

 ○固定資産税(都市計画税)の第2期分の納付

◆ マスクは医療費控除使えるの? −治療ならば可能性も

 世界中を席巻した新型インフルエンザ。インフルエンザの予防に、厚生労働省では、手洗いうがいとともに、マスクの着用も推奨しています。となると、個人で購入した場合「医療費控除は使えるのか」ということが気になるところです。

 そもそも医療費控除というのは、自分または自分と生計を一にする親族の医療費が年間10万円以上になった場合(年間総所得が200万円以下なら総所得の5%以上)、一定の額を所得から控除できるというものです。  一般的に医療費控除の対象となるのは、医師による診療または治療の対価、治療または療養に必要な医療薬の購入の対価などとされ、病気の予防や健康増進のために用いられるものは対象外です。よって、残念ながら予防のために購入したマスクは、医療費控除の対象とはなりません。

 では、インフルエンザなどを発症してしまった後、医師の指示によりマスクを購入・装着するような場合どうなるのでしょうか。医療費控除に認められるかどうかは、「医薬品」に該当するかどうかがひとつの判断基準となります。「医薬品」は薬事法により定められており、マスクの場合は薬事法に該当しない「雑貨品」扱い。だからといってマスクが即否認されるというわけでもないようで、「治療のため」と税務署を納得させることができるかどうかがカギだといえます。

 また、個人だけではなく、会社としてのマスクの購入も考えられます。とくに感染が心配される地方へどうしても外せない出張などで赴く際に、会社でマスクを購入した場合については、当局は「常備薬などと同じ扱いで、『福利厚生費』などの項目で経費処理とするのが適当」としています。マスクが品薄な地域にいる得意先にプレゼントした場合については、「取引先との関係次第で『交際費』か『寄付金』になるだろう」という見解です。(エヌピー通信社)

◆ 《コラム》やる気の中小企業に朗報!!

 「愛媛県の従業員26名のタオルメーカー・株式会社オリムは、問屋主導の受身型生産体制であったが、シェアが東南アジアにとって代わられる状況下で、約13年前から素材や使用感にこだわった自社開発のオリジナル商品・ボディータオル・マフラー・帽子などを生産・販売、3年前に自社開発商品の売上が50%を超えたところで全社員が自社商品に誇りと責任が持てるようになった。」と言う事例が中小企業庁の経営革新事例集に紹介されています。この会社は政府の施策による「経営革新計画」の承認を平成15年に取得し、政府の支援を受けています。

■「経営革新計画」とは
 「経営革新計画」は所定の計画を立てて、都道府県の承認を得ると、「やる気がある中小企業」として認められ、政府系金融機関による低利融資、税制措置(設備投資減税)中小企業信用保険法の特例(別枠保証)などの支援策が受けられる制度です。また、東京都の調査によると、新製品開発計画の立て方が分かった、新商品の開発ができた、知名度・信用度が向上した、宣伝・営業がし易くなった、社内の意識づけができた、中長期計画の立案が可能になった、計画の実行性が増した、などの経営メリットがあるものです。
 この制度は平成11年施行の経営革新支援法、平成17年改正施行の中小企業新事業活動促進法に基づく施策で、10年前からの累計承認件数が全国で約3万件と、全国の中小企業(個人事業所を含む)420万社のわずか0.7%に過ぎず、あまり良く知られていません。

■運転資金借入れのあとにくるものは
 昨年からの大不況下で今、殆んどの業種が不況業種と認定され、特別な保証枠で運転資金を借りられますから、これを利用して多くの中小企業が生き残りを図っています。しかし、その次には、利益体質を確保した上で返済しなければなりません。つまり、真の生き残りは、経営力を高め、利益体質を確保する以外に道はないのです。

■真の「経営革新」に取り組もう
 大不況からの経済回復期を睨んで真の経営革新に取り組むべき時がやってきました。
「経営革新計画」の承認申請については、都道府県の相談窓口や全国の商工会議所等で相談に乗ってくれます。

◆ キャッシュ・フロ−計算書について-その1-

会社の経営活動を測定し、分析過程を経て、会社の現況を認識する事は経営者にとって重要な責務です。例えば、貸借対照表によって会社の財務安全性を確認したり、損益計算書によって収益性をもう少し高める必要性を認識したりする事等々です。中でも、資金状況の把握は、会社の命運を握っていると言っても過言では有りません。これは、会社の大小を問わず言えることです。そこで、従来より、資金繰り表や、資金運用表を作成してきましたが、国際的な流れも有り、我が国でも、平成12年3月期より、制度としてキャッシュ・フロ−計算書が基本財務諸表の1つとなりました。そこで、今回はキャッシュ・フロ−計算書の概略について述べたいと思います。

[1]キャッシュ・フロ−計算書の意義
 キャッシュ・フロ−計算書とは、現金の収入と支出の情報を記載し、会社の内外の利害関係者に対して、
   @現金発生能力
   A債務返済能力
   B配当支払能力
   C資金調達の必要度等々
 の情報を提供し、それぞれの利害関係者がその会社に対して何らかの意思決定をするに当っての判断材料とすることを目的とする計算書です。 ここで現金(キャッシュ)とは、現金及び現金同等物を意味します。概ね現金及び預金をキャッシュとして扱っても差支え有りません。

[2}キャッシュ・フロ−計算書の構成
 キャッシュ・フロ−計算書は次の3区分から構成されています。
   @営業活動によるキャッシュ・フロ−
   A投資活動によるキャッシュ・フロ−
   B財務活動によるキャッシュ・フロ−
 それぞれの区分がどのような収入項目及び支出項目で構成されているのかを簡単に説明します。

(1)営業活動によるキャッシュ・フロ−
 営業損益計算の対象となる取引によるキャッシュ・フロ−の他、投資活動・財務活動に含まれない全ての取引によるキャッシュ・フロ−を含みます。
 (例示)
   商・製品の販売及びサ−ビスの提供による収入
   売上債権の回収による収入
   損害賠償金の受入による収入
   その他の雑収入
   原材料・商品の購入による支出
   仕入債務の支払による支出
   人件費の支払による支出
   その他製造経費・販売費・一般管理費の支払による支出
   税金の支払・損害賠償金の支払いによる支出

(2)投資活動によるキャッシュ・フロ−
 有形・無形固定資産(主として設備)の購入及び売却取引によるキャッシュ・フロ−の他、運用資金の活用取引によるキャッシュ・フロ−等が含まれます。
 (例示)
   有形・無形固定資産の売却による収入
   有価証券・投資有価証券の売却による収入
   貸付金の回収による収入
   有形・無形固定資産の購入による支出
   有価証券・投資有価証券の購入による支出
   貸付金による支出

(3)財務活動によるキャッシュ・フロ−
 営業活動や投資活動の結果、生じる不足資金の調達や余剰資金の活用取引(投資活動に含まれるものを除く)によるキャッシュ・フロ−です。
 (例示)
   借入による収入
   株式発行による収入
   社債の発行による収入
   借入金の返済による支出
   自己株式の取得による支出
   社債の償還による支出
   配当金の支払による支出

次回は、各区分の意義・見方について説明します。