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事務所だより2009年2月号

季節の画像いつもお世話になっております。
いよいよ本格的な寒さになってまいりましたが、 お風邪など召していらっしゃらないでしょうか。

それでは、今月の事務所便りをお届けします。


=-=-=-=-= 目次 =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
◆ 平成21年2月の税務
◆ 《コラム》もしも従業員が裁判員になったら
◆ 《コラム》「賄い」にご注意を
◆ 損益分岐分析-その2-
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平成21年2月の税務

2月10日
 ●1月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付

3月2日
 ●前年12月決算法人(決算期の定めのないもの含む)の確定申告
   <法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
 ●3月、6月、9月、12月決算法人の3月ごとの期間短縮に係る確定申告
   <消費税・地方消費税>
 ●法人の1月ごとの期間短縮に係る確定申告
   <消費税・地方消費税>
 ●6月決算法人の中間申告
   <法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>(半期分)
 ●消費税の年税額が400万円超の3月、6月、9月決算法人の3月ごとの中間申告
   <消費税・地方消費税>
 ●消費税の年税額が4,800万円超の11月、12月決算法人を除く法人の1月ごとの中間申告
  (10月決算法人は2ヶ月分)   <消費税・地方消費税>

 ○固定資産税(都市計画税)の第4期分の納付

《コラム》もしも従業員が裁判員になったら

 今年、5月21日から裁判員制度の開始が予定されています。先ごろ、裁判員名簿に記載された方宛てに名簿記載通知が発送されたとの報道がありました。名簿に記載されると、裁判員に選ばれる可能性がありますので、準備が必要です。

■仕事を理由に拒否できるか
 裁判員法では、「その従事する事業における重要な用務であって自らがこれを処理しなければ当該事業に著しい損害が生じるおそれがある場合」には、辞退の申立てができるとされています。ただし、辞退を認めるかどうかは、質問状等をもとに各裁判所が判断することになっています。

■出頭日の取り扱い
 裁判所に出頭する日は、会社を休む必要があります。労働基準法では、従業員が労働時間中に、公の職務を執行するために必要な時間を請求した場合には、企業側は拒んではならないとされています。ただし、有給休暇扱いにするかどうかは法律上定められていませんので、各企業の判断によります。裁判所では経済団体等に対し有給休暇制度の導入を働きかけているため、大企業を中心に有給休暇を認めるとする企業が出ていますが、人材の少ない中小企業においては、負担は軽くはありません。なお、就業規程上、従来から公職執行時間を無給としている企業では、これに準じた扱いをすることも考えられるでしょう。

■裁判所に通勤途中に事故にあったら
 裁判員は,非常勤の裁判所職員ですので、通勤途中に事故にあった場合,国家公務員災害補償法の適用を受け、補償を受けることができます。裁判員候補者についても同様です。

■日当は出るの?
 裁判員候補者・選任予定裁判員については1日当たり8,000円以内、裁判員・補充裁判員については1日当たり1万円以内で日当が決められ、旅費は最も経済的な経路で計算し支給されます。この日当等は、実費弁償的なものであるため「雑所得」として取り扱われますので、確定申告が必要です(年末調整を行うサラリーマンで、給与所得以外の所得が20万円以下であれば、所得税の確定申告は不要ですが、地方税の申告は必要です)。

《コラム》「賄い」にご注意を

 飲食店や企業等では、昼食等に、従業員に賄いや仕出し弁当を取り寄せて提供している場合があると思います。この食事代は、福利厚生費等に計上しておくだけでよいというわけではなく、給与所得として課税される場合があります。税務調査で指摘され、追徴税額を支払ったというケースもありますのでご注意を!

■課税されないための要件は?
(1)役員や従業員が「食事の価額」の半額以上を負担していること
(2)会社が負担した金額(食事の価額−従業員等の負担額)が、月額3,500円(税抜き)以下であること
  これらの要件を満たさない場合には、差額が給与所得として課税されます。たとえば、500円の仕出し
  弁当に対し従業員が200円だけ負担した場合には、差額の300円が給与所得になります。
  また、従業員が半額の250円負担していたとしても、会社の1か月間の負担額が累計で3,500円を超
  えてしまうと、会社負担額全額が給与所得として課税対象になります。

■食事の価額とは
(1)飲食店の賄いや社員食堂のように自社で調理した食事を提供している場合には、食材や調味料等食
  事を作るのに直接かかった費用の合計額
(2)仕出し弁当等を取り寄せて支給している場合には、業者に支払った金額

■課税されない場合もある!
(1)残業又は宿直若しくは日直をした者に対し、これらの勤務をすることにより支給する食事
(2)深夜勤務者に夜食の支給ができないため現金で食事代を補助する場合で、1食当たり300円
  (税抜き)以下の金額を給与に加算して支給する場合
(3)社内等での会議に際して供与されるお弁当の費用は会議費ですので、通常は給与課税されません。

損益分岐分析-その2-

 前月は損益分岐分析の基本的な手法について述べてきましたが、今月はもう少し複雑 になりますが、
 経営者の方々にとってはより興味がある分析手法の幾つかを説明します。

(1)貢献利益(限界利益)について
  売上高から変動費を控除した金額を貢献利益又は限界利益と言います。
  貢献利益=固定費のときの売上高が損益分岐点の売上高です。
  又、貢献利益について次の算式が成立します。

  貢献利益=売上高−変動費  左式の両辺を売上高で除して
  貢献利益÷売上高=1−変動費率=貢献利益率(限界利益率とも言う)

  貢献利益率は、売上高が1円増加したときに利益が何円増加するかを表わしています。

  前月の例題(変動費率:0.90 固定費:1,500,000円)を使えば、
  貢献利益率=1−変動費率=1−0.90=0.10となります。
  つまり、売上高が5,000,000円増加すれば
  利益は5,000,000×0.10=500,000円増加することになります。

(2)安全余裕率について
  安全余裕率は、実際の売上高から損益分岐点の売上高を差し引いた差額を売上高で割って求めます。
  算式で示せば次のようになります。

  安全余裕率=(売上高−損益分岐点の売上高)÷売上高 

  実際の売上高が損益分岐点の売上高を上回れば上回るほど安全余裕率が大きくなり、 企業経営の
  安全性が大きくなります。

  (1)の例題で安全余裕率を求めてみます。
    安全余裕率=(20,000,000−15,000,000)÷20,000,000=25% となります。

(3)営業レバレッジについて
  総費用の構成において、変動費に比べて固定費の割合が大きいほど、売上高の変動に比べて利益
  (営業利益)の変動がより大きくなることを営業レバレッジといいます。
  営業レバレッジを利用すれば、少しの売上高の増加でより多くの利益を上げることが出来ます。
  逆に少しの売上高の減少が予想以上に利益を下げることにもなります。あくまで、自社にとっての
  適切な固定費額を把握することが大切です。

  次に、営業レバレッジの程度を表わす指標として、営業レバレッジ度について簡単に説明します。
  営業レバレッジ度は次の算式で求めます。

  営業レバレッジ度=貢献利益÷営業利益 

 この式は固定費が大きければ大きいほど営業レバレッジ度は大きくなることを示しています。
 このことは、営業レバレッジ度が大きな会社ほど固定費の占める割合が大きい会社といえます。
 又、この営業レバレッジ度を用いて売上高の伸びに対していくらの営業利益が増加するかを予測する
 ことが出来ます。

(1)の例題を用いて(売上高20,000,000円の場合)営業レバレッジ度を計算すれば、
 営業レバレッジ度=(20,000,000−20,000,000×0.90)÷
            (20,000,000−20,000,000×0.90−1,500,000)=4となります。
 次に売上高が10%増加した場合の予想営業利益増加額は、
 予想営業利益増加額=500,000×10%×4=200,000となり、現在の売上高が10%増加すれば
 営業利益は200,000円増加すると予想されます。