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事務所だより2009年11月号

季節の画像いつも大変お世話になっております。
寒さに向かう季節となりました。
お風邪など召されませぬようご自愛下さい。

それでは、今月の事務所だよりをお届けします。


=-=-=-=-= 目次 =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
◆ 平成21年11月の税務
◆ 景気と労働時間の関係
◆ 払ってない保険料の控除
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◆ 平成21年11月の税務

11月10日
 ●10月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付

11月16日
 ●所得税の予定納税額の減額申請

11月30日
 ●9月決算法人の確定申告
   <法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
 ●所得税の予定納税額の納付(第2期分)
 ●3月、6月、9月、12月決算法人・個人事業者の3月ごとの期間短縮に係る確定申告
   <消費税・地方消費税>
 ●法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告
   <消費税・地方消費税>
 ●3月決算法人の中間申告
   <法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>(半期分)
 ●消費税の年税額が400万円超の3月、6月、12月決算法人・個人事業者の3月ごとの中間申告
   <消費税・地方消費税>
 ●消費税の年税額が4,800万円超の8月、9月決算法人を除く法人・個人事業者の1月ごとの中間申告
  (7月決算法人は2ヶ月分)    <消費税・地方消費税>
 ●特別農業所得者の所得税の予定納税額の納付

 ○個人事業税の納付(第2期分)

◆ 景気と労働時間の関係

■働きたいが、仕事量減じて余暇が増える
 昨今の景気後退で働く人の労働時間が減ってきています。厚生労働省の「毎月勤労統計調査」によってもその実態は明らかになっています。我が国の実労働時間は10年以上前は年間2,000時間を超えていました。最近10年は週休2日制の進展もあり、1、800時間台半ばで推移していました。但、この数字はパートタイム労働者を含んだ全労働者の平均労働時間であり、むしろ一般労働者の労働時間はここ数年は増加傾向にありました。週60時間以上働く長時間労働者は30代では5人に1人という調査結果もあり、08年度の過労による労災認定者数も心の病の人は過去最多、過労自殺や過労死も過去2番目の高水準でした。景気が悪化し、企業間の競争が激化した職場では益々厳しい労働環境になってきています。
 しかし、一方で、08年秋に生じた金融危機以降雇用情勢が悪化して、労働時間が減った職場も大幅に増えて来ています。ある調査によると正規社員では3割程度が、非正規社員では4割以上が労働時間が減ったと答えています。
 所得の面でも一世帯当たりの平均所得は1994年の年664万円をピークに減少傾向にあり、非正規社員の増加や高齢者単身世帯の増加が影響し、07年には世帯収入は556万2千円と19年ぶりの低水準です。
 所定外労働時間(残業時間)も09年4月には月13時間と前年同月比で22.3%減じています。
 今までのように過重労働が問題となっていた時期に比べ、労働時間が減る事は喜ぶべき事のはずですが、収入が減ると帰りにちょっと一杯もしにくくなりますし、将来設計にも影をおとしてきます。家族団欒の時間が増える事は良い事ですが、空いた時間の使い方に本人だけでなく、人によっては早い時間の帰宅に家庭でもとまどいの光景がみえるようです。
 働く環境と収入のバランスがとれるのが良いのでしょうが、今は企業も働く人も将来に備えた種まきの時期ということでしょうか。

◆ 払ってない保険料の控除

■2分の1損金保険
 養老保険では保険期間満了時に死亡保険金と同額の満期保険金が支払われます。
契約者が法人、被保険者が役員及び従業員、満期保険金の受取人が法人、死亡保険金の受取人が被保険者の遺族となっている場合、保険料の半分が損金、残り半分が資産積立となるとの通達があります。

■受取人が逆のケース
 逆の、満期保険金の受取人が被保険者、死亡保険金の受取人が法人となっている場合については通達の定めがないのですが、実務的には同じ2分の1損金扱いとなっています。
ある会社では、この保険契約をして支払い保険料の半分を会社負担損金とし、残りを被保険者の個人負担としました。

■満期保険金の受取の課税関係
 このケースで、個人が受取った満期保険金は、一時所得として所得税・住民税の課税を受けることになります。
 一時所得では「収入を得るために支出した金額」は必要経費となりますが、収入との直接的関連性も要求されています。
 それで、必要経費の額は個人が負担した部分のみか、会社負担分も含めた保険料全額か? どちらと思いますか?

■法令や通達の規定は?
 法令では、生命保険金が一時所得となる場合、保険料の「総額」を控除できるものと定めており、通達でも、使用者が負担した保険料で給与等として課税されなかったものは控除保険料の総額に含まれる、としています。
 先のケースでの係争で、地方裁判所は、会社負担分を含めた保険料総額を必要経費とする、との納税者の主張を認めました。

■税務署の反論、租税公平論の欠如
 税務署は、一時所得の計算上控除されるのは、本人が負担した保険料と給与課税された保険料に限られ、本人が負担していない保険料は控除されないことになる、との解釈論を展開していました。
 もともと法令通達に欠陥があり、法人処理への扱いに問題があるのですが、納税者勝訴には意味があるものの、租税負担の公平論からすると、判決には疑問があります。議論の場はいま高裁に移っています。