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事務所だより2008年8月号

季節の画像いつもおせわになっております。
長い梅雨もようやく明け、本格的な夏がやってまいりました。
炎天に負けない体力を養い夏を乗り切りましょう。

それでは、今月の事務所便りをお届けします。


=-=-=-=-= 目次 =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
◆平成20年8月の税務
◆ 「中小企業の会計」を認知している中小企業が増加
◆ 《コラム》中間申告、する?しない?
◆ 株式等に係る譲渡所得及び配当所得に対する課税制度の留意点-その1-
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◆平成20年8月の税務

◇個人事業税の納付(第1期分)
  納期限・・・8月中において各都道府県の条例で定める日

◇個人の道府県民税及び市町村民税の納付(第2期分)
  納期限・・・8月中において市町村の条例で定める日

◇7月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付
  納期限・・・8月11日(月)

◇6月決算法人の確定申告
  <法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
  申告期限・・・9月1日(月)

◇3月、6月、9月、12月決算法人・個人事業者の3月ごとの期間短縮に係る確定申告
  <消費税・地方消費税>
  申告期限・・・9月1日(月)

◇法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告
  <消費税・地方消費税>
  申告期限・・・9月1日(月)

◇12月決算法人の中間申告(半期分)
  <法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>
  申告期限・・・9月1日(月)

◇消費税の年税額が400万円超の3月、9月、12月決算法人・個人事業者の3月ごとの中間申告
  <消費税・地方消費税>
  申告期限・・・9月1日(月)

◇消費税の年税額が4,800万円超の5月、6月決算法人を除く法人・個人事業者の1月ごとの中間申告
  (4月決算法人は2ヶ月分)  <消費税・地方消費税>
  申告期限・・・9月1日(月)

◇個人事業者の当年分の消費税・地方消費税の中間申告
  申告期限・・・9月1日(月)

◆ 「中小企業の会計」を認知している中小企業が増加

 中小企業庁が「会計処理・財務情報開示に関する中小企業経営者の意識アンケート調査結果」を公開しています。同調査は、「中小企業の会計ルールに関する一連の取組みについての認知度・浸透度をはかるとともに、中小企業における会計処理の実態及び情報開示や管理会計への意識を把握すること」を目的として、中小企業庁が毎年度実施しているものです。

 調査対象は業種別に区分された20,000件の中小企業で、調査票は郵送で送付"され、4569社から回答を得ています。調査期間は今年の2月15日から2月29日。
 また、同時に「中小企業の会計処理・財務情報開示に関する税理士アンケート」も実施されており、こちらは501件の税理士から回答を得ています。なお、調査を実施したのは新日本監査法人です。

 同調査結果では、経理担当者が1名の企業が6割弱、ほぼ全ての会計処理を専門家に外注している企業が4割弱など、さまざまな中小企業の実態が明らかになっています。

■経理財務に関する体制
 経理財務担当者の人員を1名と答えた企業は58.1%がもっとも多く、次いで2人〜5人の30.3%。0人と答えた企業も9.2%ありました。

■経理財務に関する事務分担
 「仕訳伝票を会計専門家に渡し外注している」が38.5%と最も多く、次いで「総勘定元帳の作成までを社内で行い、残りは会計専門家に外注している」が26.7%、「税務申告のみ会計専門家に外注している」が25.6%で、「税務申告まで自社で実施」しているのは6.0%でした。なお、外注している会計専門家については、税理士が79.8%と大半を占めました。

■会計ソフトの利用状況
 「会計ソフトを利用していない(会計事務所が決算書を作成)」が53.4%と過半数を占めている一方、なんらかの形で会計ソフトを利用している企業も29.6%に上っています。

 なお、同調査の目的の一つである中小企業の会計ルールに関する認知度向上については、「中小企業の会計」について、何らかのことを知っている企業が44.0%と昨年の同調査における26.3%から、大幅に上昇しています。それに連動して、計算書類について、「中小企業の会計」に完全に準拠している企業が15.9%(前年10.6%)、完全に準拠していないが一部を利用している企業が17.7%(同8.0%)と、「中小企業の会計」を利用している企業が増えており、「税理士等に一任しているので分からない」と答えている企業は55.3%(同63.8%)と減少しました。

◆ 《コラム》中間申告、する?しない?

●2分の1の申告、納税
 法人の事業年度が6か月を超える場合には、事業年度開始の日以後6か月を経過した日から2か月以内に、中間申告書を提出しなければなりません。事業年度の期間は法人が独自に定めることができることに
なっていますが、現在ほとんどの法人が1年間を事業年度としていますので、前事業年度の税額の12分の6を中間申告書として申告し、納税することになります。
 ただし、この中間申告として算出される税額が10万円以下であるときは、申告も納税も不要となっています。

●2分の1が多すぎるのなら
 中間申告は今期も前期と同程度の所得や税額になると想定して、前期の半分の税金を仮納付させようという趣旨のものです。
 しかし、たまたま前期の業績が良すぎた、逆に今期の業績が落ち込んで、前期ほどには見込めないというような場合には、今期6か月間の仮決算所得での申告、納税が認められています。
 苦しいときこそ中間申告、資金繰り面でおおいに助かるはずです。

●中間申告はしなくてもよい
 確定申告には所得や税額を確定するという重要な意味がありますが、中間申告はそのような意味はなく、税金を仮納付させるためのものです。
 したがって期限までに仮決算による中間申告書が提出されなければ自動的に前期の12分の6の税額が確定することになっています。

 申告をしなくても確定申告のような無申告加算税は発生しませんが、納税が遅れると延滞税は発生しますので、留意してください。

◆ 株式等に係る譲渡所得及び配当所得に対する課税制度の留意点-その1-

 株式を売却した場合の利益や損失、又は配当金を受け取った場合には、いったいどのように税法上取り扱われるのかは、出資者や証券市場における投資家並びに潜在的投資家にとっては少なからず興味のあるところだと思います。
 そこで、今月から3回に亘って株式等に係る譲渡所得及び配当所得の課税制度について整理していきたいと思いますので御期待下さい。
 まず第1回は現行(平成20年度)の課税制度について述べたいと思います。

[T]株式等に係る譲渡所得の課税制度
 @税率
  上場株式等・・・課税譲渡所得金額の10%(所得税7%地方税3%)
  非上場株式等・・・課税譲渡所得金額の20%(所得税15%地方税5%)
 A課税方式
  申告分離課税
 B申告の要否
  上場株式等で源泉徴収選択特定口座に係るものについては申告不要を選択出来ます。
  (もちろん申告も可能)
 C損益通算
  株式等に係る譲渡所得と株式等に係る譲渡損失とは通算されます。
  他の所得との損益通算は出来ません。
 D上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除
  その年の前年以前3年内の各年(平成17年度〜19年度)において生じた上場株式等に係る譲渡損失
  の金額を有する場合には、その確定申告に係る年分(平成20年度)の株式等に係る譲渡所得等の
  金額を限度として控除することが出来ます。この場合、その年の前年以前3年内の各年において確定
  申告書を提出していることが前提となります。

 (ポイント1)翌年以後3年間に繰越すことが出来るのは、上場株式等の譲渡損失のみです。
 (ポイント2)繰越された上場株式等の譲渡損失は、上場・非上場を問わず、株式等の譲渡所得等の金額
        より控除出来ます。
 (ポイント3)上場株式等の譲渡損失の繰越及び株式等の譲渡所得等よりの控除は確定申告書の提出が
        要件です。

[U]株式等に係る配当所得に対する課税制度
 @源泉徴収税額
  上場株式等の配当等(5%以上の大口株主を除く)・・・10%(所得税7%地方税3%)
  上記以外の配当等・・・20%(所得税20%)
 A課税方式
  総合課税(配当控除有り)
 B申告の要否
  上場株式等の配当等(5%以上の大口株主を除く)・・・申告不要を選択することが出来ます。
  上記以外の配当等・・・少額配当(1銘柄1回の配当額が、10万円に配当計算期間の月数を乗じ、
                これを12で除した金額以下である場合)に該当するものは申告不要を選択する
                ことが出来ます。