HOME> 事務所だより一覧 >事務所だより2008年11月号

事務所だより2008年11月号

季節の画像いつもお世話になっております。
木々の葉もすっかり色づいてまいりました。
どうぞお元気で行く秋をお楽しみください。

それでは、今月の事務所便りをお届けします。


=-=-=-=-= 目次 =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
◆平成20年11月の税務
◆お済みですか?消費税の届出!
◆退職時に余った有給買取りの税務処理
◆役員給与の損金不算入等制度-その1-
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=

◆平成20年11月の税務

◇個人事業税の納付(第2期分)
  納期限・・・11月中において各都道府県の条例で定める日

◇10月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付
  納期限・・・11月10日(月)

◇所得税の予定納税額の減額申請
  申請期限・・・11月17日(月)

◇所得税の予定納税額の納付(第2期分)
  納期限・・・12月1日(月)

◇特別農業所得者の所得税の予定納税額の納付
  納期限・・・12月1日(月)

◇9月決算法人の確定申告
 <法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
  申告期限・・・12月1日(月)

◇3月、6月、9月、12月決算法人・個人事業者の3月ごとの期間短縮に係る確定申告
 <消費税・地方消費税>
  申告期限・・・12月1日(月)

◇法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告
 <消費税・地方消費税>
  申告期限・・・12月1日(月)

◇3月決算法人の中間申告(半期分)
 <法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>
  申告期限・・・12月1日(月)

◇消費税の年税額が400万円超の3月、6月、12月決算法人・個人事業者の3月ごとの中間申告
 <消費税・地方消費税>
  申告期限・・・12月1日(月)

◇消費税の年税額が4,800万円超の8月、9月決算法人を除く法人・個人事業者の1月ごとの中間申告
 (7月決算法人は2ヶ月分)   <消費税・地方消費税>
  申告期限・・・12月1日(月)

※税を考える週間・・・11月11日〜17日

◆お済みですか?消費税の届出!

 国税庁が国税広報参考資料として「お済みですか?消費税の届出!」を公開しています。これは、平成21年度から新たに課税事業者となる個人事業主等に対して、必要な届出の周知を行っているものです。

■消費税の課税事業者届出
 個人事業者の場合、前々年を基準期間として、その基準期間の課税売上高が1000万円を超える場合、消費税の課税事業者になります。来年は平成21年ですから、その前々年の平成19年の課税売上高が1000万円を超えていれば課税事業者となり、1000万円以下であれば免税事業者になるわけです。

 現在、免税事業者の方が課税事業者になる場合や、逆に課税事業者の方が免税事業者になる場合、最寄の税務署に「消費税課税事業者届出」または「消費税の納税義務者でなくなった旨の届出」を提出する必要があります。個人事業者の場合、その提出期限は新たに課税事業者、または免税事業者になる年の前日ですから、来年(平成21年から)の場合は今年の12月31日が提出期限です。

 なお、課税売上高とは消費税が課税されている売上高のことをいいます。注意が必要なのは輸出売上で、輸出売上高は消費税が課されない(非課税)の売上ではなく、特別に税率0%が課されている課税(免税)売上です。したがって、課税売上高の計算においては輸出売上を含めて計算することになります。

■消費税の簡易課税制度選択届出
 基準期間の課税売上高が5000万円以下の場合は簡易課税制度を選択することができます。簡易課税制度とは、個人事業主や小規模企業の経理事務を軽減するため、簡便な方式で納める消費税の額を計算できるようにした制度です。具体的には業種別に定められた「みなし仕入率」を利用して仕入税額控除ができるため、仕入・経費・資産購入等の際に支払った消費税を意識する必要があまり無くなります。

 この簡易課税を選択する場合も税務署に「消費税簡易課税制度選択届出」を提出する必要があります。提出期限は、簡易課税を適用する年の前日(適用が来年であれば今年の12月31日)です。

 簡易課税を選択するにあたって注意すべき点は、大きな設備投資等の予定の有無です。簡易課税を選択すると、大きな設備投資をした場合に得られる仕入れ税額控除の恩恵を受けられません。設備投資で支払った消費税が多額で還付金が得られるようなケースでも、還付金を受け取ることはできないのです。また、簡易課税制度は選択すると2年間は継続しなければなりません。つまり、簡易課税制度を選択するかどうかは、2年間分の設備投資計画を立ててから検討した方が良いのです。

◆退職時に余った有給買取りの税務処理

提供:エヌピー通信社

 通常、会社が従業員の有給休暇を買い取ることは、労働基準法39条に反する行為とされできません。
しかし、会社が有給休暇の法定日数を超えて与えている有給休暇や、従業員の退職時に余った有給休暇は、労使間での合意があれば法に反しないケースもあるとされます。

 たとえば、退職の申出から退職日までの期間が1ヵ月で、有給休暇の日数が40日あるようなケースでは、消化しきれない有給休暇が発生します。そこで、従業員からの希望に応じ、1日単位で金額を算定し、その未消化の日数分を会社が買い取るケースなどです。

 上記のような場合、経理担当者の悩み所は税務処理です。問題は、支給する給与が退職手当などとなるのか給与として処理するのかの判断です。
 退職所得については、所得税法30条で「退職手当、一時恩給その他の退職により一時に受ける給与及びこれらの性質を有する給与に係る所得」と明記されています。また、所得税法基本通達30‐1でも「退職所得等は、本来退職しなかったとしたならば支払われなかったもので、退職したことに基因して一時に支払われる給与をいう」としています。

 こうしたことを踏まえ、税務当局では「退職する従業員にのみ認められる制度で、退職によって支払いが発生するものであり、かつ、従業員へ退職金と一緒に一時に支払うのであれば、退職手当等となるだろう」としています。 ただ、こうしたケースは、例外のような存在であって、原則は違法行為です。くれぐれもレアケースということを認識しておく必要があります。
 (エヌピー通信社)

◆役員給与の損金不算入等制度-その1-

 従来、役員報酬については、賞与と認定されるか否かが税務調査等においての重要なポイントでした。
したがって、事業年度の途中で報酬の額を増額したり、又は減額したりする場合には、臨時株主総会や取締役会を開催して増額又は減額の決議をし、その議事録を保管することで対処することが出来ました。

 しかし、損金不算入となるか否かの判定は曖昧な部分も多く税務調査で否認される場合は、明らかな場合や、極端な場合のみで、大抵は損金算入が認められていました。しかし、平成18年度の改正で大幅に役員給与が見直され、かなり厳格な規定が設けられました。

 同族会社の経営者の中には、会社の業績の良し悪しで報酬を増やそうか減らそうか、と考えておられる方も少なくはないと思われますが、不用意に報酬を上げたり下げたりすれば、税務調査で否認され、法人所得加算されることにもなりかねませんので、十分注意して下さい。

 そこで、今回は役員給与の損金不算入制度について簡潔に又、経営者の方に最低限理解しておいて頂きたい事項を中心にまとめてみました。

[1]役員給与として損金算入される場合は下記の3通りに限定されています。

    @定期同額給与
    A事前確定届出給与
    B利益連動給与
  これらの内Bの利益連動給与は、同族会社には適用出来ません。(金融商品取引法上の会社が対象と
  なります。)したがって@及びAについて説明します。

[2]定期同額給与
 定期同額給与とは、その支給時期が1か月以下の一定の期間ごとである給与で当該事業年度の各支給時期における支給額が同額であるものその他これに準ずるものとして以下に掲げる給与とされています。

(1)定期給与で、次の@からBまでに掲げる改定がされた場合における当該事業年度開始の日又は給与
 改定前の最後の支給時期の翌日から給与改定後の最初の支給時期の前日又は当該事業年度終了の日
 までの間の各支給時期における支給額が同額であるもの。

 @当該事業年度開始の日の属する会計期間開始の日から3か月を経過する日までにされた定期給与の
  額の改定。定期給与の額の改定(継続して毎年所定の時期にされるものに限る。)が3か月経過日等後
  にされることについて特別の事情があると認められる場合にあっては、当該改定の時期にされた定期給
  与の額の改定。

 A当該事業年度において当該内国法人の役員の職制上の地位の変更、その役員の職務の内容の重大
  な変更その他これらに類するやむを得ない事情(臨時改定事由)によりされたこれらの役員に係る定期
  給与の額の改定。

 B当該事業年度において当該内国法人の経営の状況が著しく悪化したことその他これに類する理由
  (業績悪化改定事由)によりされた定期給与の額の改定。(その定期給与の額を減額した改定に限る。)

(2)継続的に供与される経済的な利益のうち、その供与される利益の額が毎月おおむね一定であるもの。

 (注1)「その支給時期が1か月以下の一定の期間ごと」である給与とは、あらかじめ定められた支給基準
    (慣習によるものを含む)に基づいて、毎日、毎週、毎月のように月以下の期間を単位として規則的に
    反復又は継続して支給されるものをいいます。従って、非常勤役員に対して年1回又は年2回所定
    の時期に支給するような場合は定期同額給与に該当しません。

 (注2)「役員の職制上の地位の変更、その役員の職務の内容の重大な変更その他これらに類するやむ
    を得ない事情」とは、例えば、定時株主総会後、次の定時株主総会までの間において社長が退任し
    たことに伴い臨時株主総会の決議により副社長が社長に就任する場合や、合併に伴いその役員の
    職務の内容が大幅に変更される場合等をいいます。

 (注3)「経営の状況が著しく悪化したことその他これに類する理由」とは、経営状況が著しく悪化したこと
    などやむを得ず役員給与を減額せざるを得ない事情がある場合をいうのであって、法人の一時的な
    資金繰りの都合や単に業績目標値に達しなかったことなどはこれに含まれません。

 紙幅の都合上、「事前確定届出給与」については、次回触れさせていただきます。